起業・法人化:会社の設立の登記
目次
1.会社の種類:株式会社と合同会社の違いとは?
株式会社と合同会社とでは、設立・運営にかかるコストに差があり、この点においては、合同会社の方が優れています。飲食店や美容院の経営など、店名に会社名を使用しない業種での起業・開業をお考えの方には、特におすすめできるのではないかと思います。
最近では、個人の資産管理会社に合同会社を利用される方が多くいらっしゃいます。
他方で、会社の種類としての知名度は株式会社の方が高いことから、取引先等からの信用を得るという点においては、株式会社の方が優れていると言えるでしょう。
その他の点に大きな違いはないと申し上げて差し支えないかと思います。
したがいまして、「設立・運営のコスト」と「知名度・信用度」とを比較していただき、どちらをより重視するかという基準で選択されると良いのではないかと考えます。
どうしても決めかねるというお客さまには、「まずは合同会社で設立し、必要となった段階で株式会社へ組織変更する」、という選択肢もご検討いただいております。
当事務所で合同会社を設立されたお客さまには、合同会社から株式会社への組織変更の登記手続きの費用を、株式会社設立費用と合同会社設立費用との差額にてお受けしております(ただし、資本金の額によりますので、詳しくはお問い合わせください)。
▼株式会社と合同会社の相違点の比較表 | ||
株式会社 | 合同会社 | |
設立時の登録免許税額 | 150,000円 | 60,000円 |
設立時の定款認証の要否 | 必要 | 不要 |
機関設計の自由度 | 制約あり | 自由に設計 |
役員の任期の有無 | あり | なし |
計算書類の公告義務の有無 | あり | なし |
経営者の出資の要否 | 不要 | 必要 |
会社の種類としての知名度 | 高い | 低い |
上場の可否 | 可 | 不可 |
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2.株式会社を低コストで運営したい
上記1のとおり、株式会社は合同会社に比べ、設立・運営のコストがかかります。
合同会社の役員と異なり、株式会社の取締役や監査役等の役員には任期がありますので、任期が満了する度に役員変更の登記手続きを行なわなければなりません。これも運営のコストのひとつです。
役員の任期を長く設定することで、役員変更にかかるコストを抑えることができます。
役員の任期は、最大で約10年(選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで)とすることができますが、そのためには、定款に株式譲渡制限の規定を定める必要があります。
株式譲渡制限の規定とは、「譲渡により株式を取得する際には、株主総会等の承認を必要とする」旨の規定で、定款に定めなければなりません。
この規定がない場合には、取締役3名以上、監査役1名以上を確保しなければなりませんが、この規定を設定することで、役員を取締役1名のみとすることもできるようになりますから、この点でもコストを抑えるのに役立ちます。
また、この規定により株式の分散をコントロールできますから、見知らぬ株主の出現を抑えられ、安定した経営に役立つおすすめの定款規定です。
3.資本金の額を決める際の注意点
会社の資本金は、会社の登記簿に記載されます。社会的な信用を得るためには、ある程度の金額がある方が良いものと考えます。資本金の額が、金融機関から受けられる融資金額に影響を与えることもあるようです。
当事務所にご依頼いただいたお客さまの資本金額はさまざまですが、100万円から300万円の間とされる方が比較的多くいらっしゃいます。
資本金の額によって定款認証にかかる公証人手数料が変動しますので、その点も考慮されるのも良いかと思います。
定款認証にかかる公証人手数料は、資本金100万円未満の場合は3万円、資本金100万円以上300万円未満の場合は4万円、その他の場合は5万円となります。
また、資本金額を1000万円以上とされますと、第1期目から消費税の納税義務が生じますし、さらに、資本金額が1000万円を越えますと、法人住民税の均等割(赤字でも納税義務があります)の金額が多くなりますので、注意が必要です。
なお、許認可が必要な事業を行なうことを予定されている場合は、許認可の要件として、実質上、一定の資本金額が要求される場合もございますので、その点にも注意が必要です。
4.会社の設立の登記のご依頼から、完了までのお手続きの流れ
STEP1 | まずは、設立する会社の内容をお決めください。▶会社設立用ご記入シートをご請求ください。 | |
STEP2 | 本店・商号が同じ会社の有無の調査報告を致します。必要となる印鑑証明書の通数をご案内致します。 | |
STEP3 | 印鑑証明書のご手配をお願い致します。また、会社の実印となるご印鑑をご用意ください。 | |
STEP4 | ご署名・ご捺印いただく書類をお届け致します。 | |
STEP5 | ご署名・ご捺印された書類等をご返送ください。 | |
STEP6 | 定款の認証手続きを行なって参ります。※株式会社の場合のみ | |
STEP7 | 出資金を発起人代表者様の口座へお振込みください。 | |
STEP8 | 通帳のコピーを郵便等でお送りください。 | |
STEP9 | ご希望の日に登記を申請致します。 | |
STEP10 | 登記完了後、完了書類をご郵送致します。 |
5.会社設立に必要な書類
5-1.株式会社の場合
1.発起人(出資する方)様の印鑑証明書 ※発行後3か月以内2.発起人様のご実印3.発起人様の身分証明書のコピー4.取締役様の印鑑証明書 ※発行後3か月以内。取締役会を設置しない場合 代表取締役様の印鑑証明書 ※発行後3か月以内。取締役会を設置する場合5.取締役様のご実印 ※取締役会を設置しない場合 代表取締役様のご実印 ※取締役会を設置する場合6.取締役様、監査役様の身分証明書コピー7.会社代表印(会社実印)とするご印鑑8.発起人代表者様の銀行通帳コピー ※資本金が振り込まれた記載のあるもの
5-2.合同会社の場合
1.会社代表者様の印鑑証明書 ※発行後3か月以内2.会社代表者様のご実印3.社員(出資する方)様の身分証明書コピー4.会社代表印(会社実印)とするご印鑑5.会社代表者様の銀行通帳コピー ※資本金が振り込まれた記載のあるもの
6.合同会社の代表者の肩書きについて
合同会社の代表者の肩書きは、法律上は、「代表社員」となります。
この肩書きは、株式会社の場合の「代表取締役」と比べて馴染みが薄いこともあり、名刺への使用に抵抗を感じられる方もいらっしゃいます。
そのようなお客さまには、会社内部での代表者の肩書きとして別のものをご用意し、定款に規定したうえで、名刺などに使用されることをおすすめしております。
著名な合同会社では、以下のような肩書きが使用されております。
・「最高経営責任者」・「代表執行役員社長」・「社長」
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7.会社の設立の登記にかかる費用
起業・開業、おめでとうございます。
起業・開業のご準備に集中するためにも、会社の設立手続きは当事務所にお任せください。
当事務所にお任せくだされば、定款に貼る収入印紙代4万円を節約できます。これは、定款を電子定款(定款をPDF化して電子署名したもの)として作成するためです。
したがいまして、会社の設立手続きを当事務所にお任せいただいても、すべての手続きをご自身で行う場合と比べて、費用総額に大きな差は生じません。
当事務所にお任せいただいた場合と、お客さまご自身で手続すべてを行う場合とを比較した表を以下にご用意致しました。費用総額に大きな差がないことをご確認いただけます。
ぜひ当事務所にお任せいただき、貴重なお時間を起業・開業の準備にお使いください。
それでは、まずは株式会社を設立する場合の登記費用総額です。ご覧ください。
▼株式会社の設立登記費用(ご自分で行う場合との比較)[全国対応][全国一律] | |||
[ご自分でお手続き] | [当事務所でお手続き] | ||
[司法書士報酬] ※消費税込、源泉所得税額差引済 | 0円 | 67,050円 | |
[実費] | 登録免許税 ※資本金2144万3000円未満とする | 150,000円 | 150,000円 |
定款認証 | 3万円から5万円 | 3万円から5万円 | |
定款印紙代 | 40,000円 | 0円 | |
定款謄本代 | 約2,000円 | 約2,000円 | |
会社登記簿謄本代 | 500円 | 500円 | |
会社印鑑証明書代 | 450円 | 450円 | |
[合計額] | 約22万円~24万円 | 25万円~27万円 |
公証人による定款認証のお手続をテレビ電話にて行う制度の運用が開始しましたため、公証役場への出頭の必要がなくなったことにより、設立する株式会社の本店所在地がどこであっても全国一律での費用のご案内ができることとなりました。
続いて、合同会社を設立する場合の登記費用総額です。ご覧ください。
▼合同会社の設立登記費用(ご自分で行う場合との比較)[全国対応][全国一律] | |||
[ご自分でお手続き] | [当事務所でお手続き] | ||
[司法書士報酬] ※消費税込、源泉所得税額差引済 | 0円 | 49,050円 | |
[実費] | 登録免許税 ※資本金858万6000円未満とする | 60,000円 | 60,000円 |
定款認証 | 不要 | 不要 | |
定款印紙代 | 40,000円 | 0円 | |
会社登記簿謄本代 | 500円 | 500円 | |
会社印鑑証明書代 | 450円 | 450円 | |
[合計額] | 100,950円 | 110,000円 |
8.ご相談・お問い合わせ
株式会社、合同会社の設立は、江戸川区の司法書士うんの・たかはし法務事務所にお任せください。
次のお電話、メール、お問い合わせ用ページの中から、ご都合のよい方法でお気軽にご連絡くださればと思います。
■お電話でお問い合わせ■ 03-6323-2215【ホームページ専用ダイヤル】
■メールでお問い合わせ■ info@ut-houmu.com
■お問い合わせ用ページ■ 「会社設立用ご記入シートのお申込み」ページ
起業・法人化を目指す皆さまのお役に立てる日を楽しみにお待ちしております。