確定申告や相続財産の調査のため、不動産登記簿謄本を取得したい
1.登記簿謄本の取得を検討される方の多い時期になりました
住宅ローン控除の適用を受けるための確定申告に際し、ご自宅の土地・建物の登記簿謄本の手配が必要となったり、あるいは、年末年始にご親族とお会いになった際に遺産分割協議書や遺言書の作成が話題にのぼり、相続財産の調査として対象不動産の登記簿謄本を取得してみようとなったり・・・。
この時期は、不動産の登記簿謄本の取得を検討される方が多いのではないかと思います。
そこで今回は、不動産の登記簿謄本を取得するための方法をご説明させていただきたいと思います。が、まずはその前に、登記簿謄本を取得するために必要となる情報について、そして、その情報の調べ方についてご説明致します。
なお、かつて「不動産の登記簿謄本」と呼ばれていた書面は、制度の変更により、現在は「登記事項証明書」という名称になっておりますので、両者は同じものであるとご理解ください。
2.登記簿謄本を取得するために必要な情報と、その調べ方
不動産の登記簿謄本を取得するためには、次の情報が必要となります。
・土地の場合:「所在」と「地番」 ・建物の場合:「所在」と「家屋番号」(※マンションの場合もこちらです)
これらの情報は、権利証(登記識別情報通知や登記済証)内に記載がありますし、相続財産の調査の場合であれば、固定資産税の課税明細書にも記載がありますので、それらの書類を探していただき、ご確認ください。
不動産の登記簿謄本を取得するための上記の情報を確認できたところで、実際に取得する三つの方法を順番にご説明致します。
3.登記簿謄本の取得方法(1)法務局に出向いて取得する方法
これは、法務局に実際に出向き、不動産登記簿謄本の交付請求書を証明書の発行受付窓口に提出することにより登記簿謄本を取得する方法です。
法務局はどこの法務局でも構いません(特殊な事情により登記簿がコンピュータ化されていないごく一部の不動産を除く)ので、ご自宅や職場の近くなどのお好きな法務局をお探しください。
費用は1通600円です(50枚を超える場合、加算あり)。
法務局の業務取扱時間に行なう必要があることから、平日の午前8時30分から午後5時15分までという制限があります。
■参考1■ 不動産登記簿謄本の交付請求書の申請用紙(法務局のホームページです)
■参考2■ 東京都内の法務局をお探しの方は、こちら(法務局のホームページです)
交付請求書の申請用紙に、2で調べた「所在」「地番」等の情報等を記載し、証明書の発行受付窓口の方にお渡しします。または、法務局により、タッチパネルにより請求できる機械がありますので、そちらで請求します。
登記簿謄本が発行されると、証明書の交付窓口の方から、整理番号かお名前で呼ばれますので、交付窓口に向かいます。
交付窓口で整理番号かお名前を告げますと、必要な費用を知らせていただけますので、その費用分の収入印紙を収入印紙売り場まで移動して購入します。収入印紙売り場は、通常、同じフロア内にありますので、そちらで購入し、交付窓口まで戻り、申請用紙内にある収入印紙貼付欄にご自分で貼付するか、交付窓口の方に収入印紙をお渡しすることで、登記簿謄本の交付を受けられます。
■参考3■ 登記事項証明書等発行請求機のご案内(水戸地方法務局のホームページです)
4.登記簿謄本の取得方法(2)法務局に郵送して取得する方法
これは、不動産登記簿謄本の交付請求書を法務局に郵送で提出することにより登記簿謄本を取得する方法です。
郵送先の法務局がどの法務局でもよいことと、1通600円の費用(50枚を超える場合の加算を含む)など、上記3の「法務局に出向いて取得する方法」の場合とほぼ同様の取得方法となります。
他の取得方法との最大の違いは、ご自身の都合のよい日時にいつでも発送できるという点にあります。
しかしながら、法務局への郵送代と返信用封筒の郵送代が別途かかりますし、登記簿謄本の費用もご自身で計算し、あらかじめ収入印紙を貼付した交付請求書を郵送する必要があり、便利な方法とは言えないのではないかと思います。
5.登記簿謄本の取得方法(3)インターネットを利用して取得する方法
これは、不動産登記簿謄本の交付請求書に記載する情報を、インターネットにより法務局へ送信することにより、登記簿謄本を取得する方法です。
請求した登記簿謄本は、郵送によりご指定の住所へ届けられます。この際の郵送料金は、普通郵便であればかかりません。指定した法務局で受け取ることも可能です。
費用は1通500円(法務局で受け取る場合は480円。50枚を超える場合、加算あり)で、他の方法の場合よりもお安く取得できます。
インターネットを利用して取得する方法には二通りありますが、特別なソフトウェアのインストールが不要な「かんたん証明書請求」という方法がおすすめです。
法務省の「登記・供託オンライン申請システム」のホームページ内に、この方法についての説明があります。
■参考4■ かんたん証明書請求による請求方法(法務省のページです)
また、操作手引書も用意されており、かんたん証明書請求の方法で登記簿謄本を取得するための具体的な手順が、大変分かりやすく記載されています。
■参考5■ かんたん証明書請求の操作手引書(簡易版)(法務省のページです)
この方法の特徴としては、利用に際して登録(申請者情報登録)が必要となること、利用できるのは平日の午前8時30分から午後9時までであること、費用のお支払いにはインターネットバンキング等による電子納付か、ATMでの納付が必要となること、そして、かんたんに請求できること、等が挙げられます。
6.登記簿謄本の取得方法(4)もっとかんたんに登記簿謄本を取得する方法は?
以上ご説明しました3種類の方法の中でもっともおススメできるのは、請求の簡便さと費用面から、「かんたん証明書請求」により登記簿謄本を取得する方法であると考えます。
しかし、それでも、一定の作業とそれに費やす時間がかかってしまいます。
もっとかんたんに登記簿謄本を取得する方法として、最後にご紹介する方法は、「当事務所に依頼する」というものです。
不動産の「所在」「地番」「家屋番号」と取得する通数、ご送付先などをお知らせくだされば、当方にて迅速に取得させていただきます。
費用総額は登記簿謄本1通あたり、1,500円です(ご郵送代も不要)。※ 登記簿謄本が50枚を超える場合、50枚ごとに100円加算されます。
権利書等がなく、不動産の「所在」「地番」「家屋番号」が分からないという方も、ぜひお気軽にご連絡ください。
以上、登記簿謄本を取得する方法の詳細を表にまとめますと、次のとおりです。
[法務局に出向く] | [法務局に郵送] | [インターネット] | [当事務所に依頼] | |
実費手数料 | 1通600円※1 | 1通600円※1 | 1通500円※1 | 1通500円※1 |
交通費 | 必要 | 0円 | 0円 | 0円 |
郵送代 | 0円 | 必要 | 0円 | 0円 |
依頼可能日時 | 平日8:30から17:15まで | 制限なし | 平日8:30から21:00まで | 制限なし※2 |
司法書士報酬 | 0円 | 0円 | 0円 | 1通1,000円 |
※1 登記簿謄本1通の枚数が50枚を超える場合、以後50枚ごとに100円加算。 ※2 お電話に出られない時間帯は、メールやお問い合わせページをご利用ください。
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